ダイバーシティー経営に必要な考え方



異なるバックグラウンドを持つすべての人がそれぞれの持つ異なる個性を活かして生きがいを持って生きることができる、ダイバーシティーインクルージョン。そんな企業や社会を目指す流れが以前よりも増えてきています。


すでにこうしたダイバーシティー経営は、企業にとって重要な視点になってきていますが、実態としては、まだまだこれからだと思うことも少なくありません。

私は、多様性のある社会の創出のために、これからも情報発信をしていきたいと思っています。


私がダイバーシティーインクルージョンに関心を持ち始めたのは、社会人4年目頃からです。職場での賃金や待遇などジェンダー問題に疑問を感じ、どうしたら解決ができるのか紋々と悩んでいた時代がありました。家事育児に関するジェンダー論に関する研究も行いました。


考えてみると私は、ダイバーシティー経営を考えるにあたり、ジェンダー問題から始まり、障害、年齢、異なる人種間の相互異文化理解、宗教など様々な切り口で職場やクライアントと接する中で、多様性社会とは何かを考える実体験をしてきたのだと思います。


勿論、すべての経験をすることはできないのですが、少なからずも私自身がマイノリティーの立場に置かれ、もがき苦しんだ経験は、現在私がゴールとしている多様性のある社会を目指すという目的のためには非常に役に立ったと言えるでしょう。この時に何よりも大事だと感じたのは、マネジメント層と社員間のコミュニケーションです。多様な価値観を認め、それを否定するのではなく「活かしていく」という考え方があれば、良い風土が作られていくはずだと肌で感じました。


今回このテーマに関連する書籍として『異なる人と「対話」する本気のダイバーシティー経営』(野村浩子著)CiNii 図書 - 異なる人と「対話」する本気のダイバーシティ経営

は、様々なバックグラウンドを持つ社員のマネジメントを行う必要のあるマネージャー層の方にぜひおすすめ致します。


企業風土を多様性のあるものに変えていくことは、組織規模が大きい企業ほどコストも時間もかかり非常に骨の折れることですが、ステレオタイプや自身の構築してきた価値観から一度離れ、フラットな気持ちで社員一人一人と丁寧に対話をしていく。また違いを尊重しそれぞれの良さが生きる適材適所の配置を行う。必要ならば制度を作るなど環境整備を行う。それが非常に重要なのですね。


例えば、異なる国籍の方と接する際には、国としてのステレオタイプだけで判断せずに個人と向き合い傾聴していくことが大切です。私も様々な国の方と話す機会がありますが、皆それぞれ違う人間で生きてきた環境も違い、性格は十人十色です。


一方で、国によってハイコンテクストとローコンテクストの傾向などがあり、集団主義や個人主義か、コミュニケーションは直接的か間接的を好むか、また文化歴史的背景や他国とのコミュニケーションスタイルの違いなども事前に学ぶことも必要だと考えます。


多様な人で構成される組織風土を作ることは、多様な価値観から様々なアイディアが生まれ、意思決定を行うことができるので、結局は企業に大きく還元されることになります。


社員への「傾聴」は今日からすぐにできること。

違いを否定するのではなく、「活かし」ていく。

一歩ずつ進んでいきましょう。


社会保険労務士有資格者

玉木彩央里